2月2日はリヒテンシュタイン公国の祝日「キャンドルマス」です。
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「キャンドルマス」はどんな日?
キャンドルマスは、「聖母マリアの清めの祝日」「聖燭祭」とも呼ばれ、キリスト教で最も古い祭りの一つです。聖母マリアと夫ヨセフが幼子のイエスを神殿に連れてきたことを記念して祝うものです。4世紀から始まり、キャンドルで祝福する習慣はおよそ1000年間続いています。
この日は多くの地域でクリスマスシーズンの終わりとされており、クリスマスの装飾品を取り外し、クリスマスツリーなどを燃やすことが習慣になっています。
ヨーロッパ中部の国リヒテンシュタインでは毎年2月1日がキャンドルマスとして祝日となっており、家じゅうのろうそくに火を灯します。
フランスでは、この日にクレープやホットケーキを作るのが伝統とされています。片手にコインを持ちながら、もう片方の手でホットケーキをひっくり返し、フライパンの中に入ればその年は幸運に恵まれると言われているのだそう。
リヒテンシュタイン公国ってどんなところ?
アルプス山脈の小さな内陸国
リヒテンシュタインはスイスとオーストラリアの間に位置する国で、国土の大部分がアルプス山脈上にあります。日本の小豆島ほどの面積しかない世界で6番目に小さな国であり、周囲に大国が複数ある中で軍隊を持たない非武装中立に徹しています。
国境を接するスイスとオーストリアはいずれも内陸国であり、すなわちリヒテンシュタインは二重内陸国ということになります。二重内陸国は世界にウズベキスタンとリヒテンシュタインの2つのみです。
山に囲まれた国ですが、気温は平均して0℃から20℃程度で温和な気候です。山あいではハイキングを楽しむことができます。
小国が生き残る鍵は金融にあり
リヒテンシュタインはお隣スイスと似て、高い生産性をもつ産業を発展させています。主要産業は精密機械や医療機器であす。
他には金融業が発展しており、タックスヘイブン(租税回避地)としても有名です。法人税を非常に低く設定することで会社を多く誘致しています。免税目的のペーパーカンパニーも多数存在し、人口よりも会社のほうが多いとも言われています。
リヒテンシュタインは法人税の収入が非常に多く、そのかいあって国民には所得税などの税金(直接税)が課されていません。
また国内の銀行は非常に秘密主義であることも知られています。スイスなどと同様に、顧客の情報を政府等にわたさないと言うことです。マネーロンダリング等の温床になっているとの指摘もありますが、これらの政策によってリヒテンシュタインは多くの外貨を獲得し発展しています。
基本データ
- 面積:160平方キロメートル(日本の約2,400分の1)
- 人口:3.8万人
- 首都:ファドーツ
- 言語:ドイツ語(公用語)、アレマン語
- 宗教:カトリック79%、プロテスタント7.3%
参考文献など
画像:Unsplash(特記なき場合)
データブック オブ・ザ・ワールド 2022(二宮書店)
Wikipedia(リヒテンシュタイン)
Wikipedia(内陸国)
Wikipedia(Economy of Liechtenstein)