2月3日はモザンビーク共和国の祝日「英雄の日」です。
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「英雄の日」はどんな日?
アフリカ東部の国モザンビークでは、毎年2月3日が英雄の日として祝日となっています。この日は、植民地支配からの解放を求める闘いに命を捧げたすべての人々を追悼する日です。
モザンビークには、15世紀末にポルトガルの探検家ヴァスコ・ダ・ガマが初めて到着しました。これ以来、ポルトガルはこの地域一帯を強く支配していきました。
1964年9月、多くのモザンビーク人の間で高まる不満の中、他のポルトガル領での同様の運動に突き動かされ、ポルトガル人に対する武装ゲリラ活動が始まりました。独立闘争を率いたのは、モザンビーク解放戦線のエドワルド・モンドラーネでした。
解放戦線はゲリラ戦を展開しますが、そのさなかの1969年2月3日、本部に送られた包みが爆発しリーダーのモンドラーネは亡くなりました。この爆発はポルトガル政府の策略だとする説もあります。その後も戦いが続き、1975年にモザンビークはようやく独立を勝ち取りました。
1974年に停戦するまでの10年間で、モンドラーネを含む1万人もの国民が亡くなったとされており、彼ら全てを追悼するのが2月3日の「英雄の日」です。
モザンビーク共和国ってどんなところ?
内戦から復活を遂げつつあるアフリカの途上国
モザンビークはアフリカ南部の発展途上国で、マダガスカルと海を挟んで向かい合う位置にあります。国の大半は熱帯で、年中20℃以上の日が続きます。
独立後も内戦が16年にわたり続きましたが、1992年に終結して以来、経済や社会の再建を着々と進めています。近年は高い経済成長を遂げていますが、一人当たりのGDPは400ドルを下回り、依然として世界最貧国の一つです。
ザンベジ川を中心に大きな河川が点在し、水力発電が広く用いられています。またボーキサイト(アルミニウムの原料)も多く産出するため、アルミニウムの精錬は国の基幹産業となっています。
白い砂浜がコバルトブルーの海に映える
モザンビークにはインド洋に面した海岸沿いや島々に多くのビーチがあります。サンゴ礁や海洋生物も多くみられ、イルカやジュゴンが見れることもあるようです。
ヘリコプターを使った観光やシュノーケリングなんかも楽しめるのだそう。
モザンビークはまだまだ観光客が多くないため、ビーチが人で埋まっているなんてこともありません。ヨーロッパや中東を経由する必要はありますが、有名な観光地に飽きた方にとってはピッタリの場所かもしれません。
基本データ
- 面積:79.9万平方キロメートル(日本の約2倍)
- 人口:3,125.5万人
- 首都:マプト
- 言語:ポルトガル語(公用語)、バンツー系諸語
- 宗教:カトリック28.4%、プロテスタント27.7%、イスラム教17.9%、伝統信仰
参考文献など
画像:Unsplash(特記なき場合)
データブック オブ・ザ・ワールド 2022(二宮書店)