2月4日はスリランカ民主社会主義共和国の祝日「独立記念日」です。
この記事にはアフィリエイトリンクが含まれることがあります。
「独立記念日」はどんな日?
インドの南に位置する島国スリランカの独立記念日は建国記念日とも呼ばれ、毎年2月4日が祝日となっています。この祝日は、1948年のこの日にスリランカがイギリスの支配から独立したことを祝うものです。
スリランカは、ヨーロッパの列強とされる国々にとって貿易上魅力的な場所に位置していました。16世紀には一部がポルトガルの植民地となり、その後1815年にはイギリスによって全島が支配されました。以来130年ほど、イギリスの支配が続いたのです。
この日は、公式の記念式典や軍事パレードが行われます。主な祝典は最大の都市コロンボで行われ、大統領が国旗を掲揚し演説を行います。
演説の中では、2分間の黙とうも行われます。独立に際し命を落とした国家的英雄をしのぶものです。独立を祝う日でありつつも、やはり他の国と同様に独立のために戦った英雄に敬意を表す日でもあります。
スリランカ民主社会主義共和国ってどんなところ?
インドの南で発展中の島国
スリランカはインドのすぐ南に浮かぶ島国で、国全体が熱帯の暖かい気候を持ちます。年中27℃程度の気温が続き、南西からの季節風で非常に多くの雨が降ります。これを利用したコメや茶などの農業が盛んです。
「スリランカ」はシンハラ語で「光り輝く島」、島の名前である「セイロン」は「獅子の島」という意味があります。
スリランカはコメや茶、天然ゴム、ココナッツのプランテーションを中心とした農業に依存していましたが、近年では工業化が進んでいます。衣料品の生産や観光業を中心に経済発展を遂げています。
民族対立が未だ残る
先ほどスリランカの経済成長について少し触れましたが、これは2009年に内戦が終結してからの出来事です。
スリランカには多数派で仏教徒のシンハラ人と少数派でヒンドゥー教徒のタミル人が暮らしています。1948年の独立後、シンハラ人系のスリランカ政府はシンハラ語のみを公用語に定めました。これがのちの深い対立の原因となってしまいます。
1983年にタミル系の過激派が政府軍を襲撃し、内戦状態になりました。テロや戦闘が相次ぎ、またスマトラ島沖地震での被害も発生するなど、国内は非常に混乱した状態が続きました。
最終的にはスリランカ政府が制圧して2009年に終戦を迎えますが、この間に8~10万人が亡くなりました。それでも戦後は復興の特需や治安の安定によって高度成長を達成しています。
基本データ
- 面積:6.6万平方キロメートル(日本の約5分の1)
- 人口:2,141万人
- 首都:スリジャヤワルダナプラコッテ
- 言語:シンハラ語(公用語)、タミル語(公用語)、英語
- 宗教:仏教70%、ヒンドゥー教15%、キリスト教8%、イスラム教7%
参考文献など
画像:Unsplash(特記なき場合)
データブック オブ・ザ・ワールド 2022(二宮書店)