2月5日はメキシコ合衆国の祝日「憲法記念日」です。
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「憲法記念日」はどんな日?
メキシコ憲法記念日は、メキシコ革命後の1917年2月5日に新しい憲法が採択されたことを祝う日です。メキシコでは毎年この日にもっとも近い月曜日が祝日となっています。
この1917年の憲法は、教育を受ける権利をはじめとする社会権を世界で初めて規定しました。この点で1919年にドイツで制定されたワイマール憲法のモデルになったともいわれています。義務教育、労働者の権利、教会の権限の制限など先進的な考え方が取り入れられ、現代メキシコの礎となりました。
メキシコの1917年憲法は、OECD加盟国で最も多い200回以上の改正を経て、現在も使われています。
憲法記念日の当日は全土で大規模なパレードが行われ、マーチングバンドが姿を見せます。メキシコで最も重要な祭りの1つとして、人々はパレードや祭りを楽しんだり、長い週末に家族と再会を果たしたりします。
メキシコ合衆国ってどんなところ?
長い歴史を持つ発展途上国の星
メキシコは、アメリカ合衆国の南部に位置する国で、31の州と1つの連邦管区で構成される合衆国です。経済が急速に発展しており、世界銀行によるGDPランキングでは世界第13位となっています。近年では他の発展途上国の指導も積極的に行っています。
気候は熱帯から乾燥地帯まであり、海岸沿いの低地、中央の高台、砂漠、5,000メートル級の山々からなります。
鉱業が世界有数の規模であり、中でも銀の産出量は世界1位を誇ります。メキシコ中部のサカテカス銀山では、19世紀まで世界の銀の20%を産出したといわれています。
アステカ文明の中心地
メキシコ中央部に、15世紀ごろ栄えた文明がありました。アステカ文明です。大規模な土木工事を多く行い発展したことで知られており、神殿の建設や治水工事で高い技術力を発揮していました。
積極的に農地の開発を行い、トウモロコシを栽培して主食としました。またカカオ豆による貨幣制度もあったといいます。
一方で、アステカ文明は生贄が重要視されていたことでも知られています。アステカの人々は太陽がやがて消滅すると信じており、生贄によってその消滅をいくらか先延ばしにできるとされていました。他にも、雨乞いや豊穣祈願でも生贄が捧げられました。
多くの古代文明に共通する文化ではありますが、かなりの規模で行われていたというのがアステカ文明の特徴の一つです。
基本データ
- 面積:196.4万平方キロメートル(日本の約5倍)
- 人口:1億2,893万人
- 首都:メキシコシティ
- 言語:スペイン語(公用語)、先住民の言語(ナワ語、マヤ語など)
- 宗教:カトリック82.7%、プロテスタント9.7%、ユダヤ教、イスラム教
参考文献など
画像:Unsplash(特記なき場合)
データブック オブ・ザ・ワールド 2022(二宮書店)