1月10日はベナン共和国の祝日「ブードゥー教の日」です。
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「ブードゥー教の日」はどんな日?
ブードゥー教は西アフリカ・ベナン共和国の国教であり、国民の約17%が信仰しています。1990年ごろの民主化によってブードゥー教の信仰に関する規制が撤廃され、92年には国教になり、97年には1月10日がブードゥー教を記念する休日となりました。
ブードゥー教はベナン周辺に暮らすフォン人の信仰がキリスト教と組み合わさり成立しました。ただし、ブードゥー教はカリブ海のハイチで発展しました。これは、当時は奴隷貿易が盛んであったため、奴隷として連れてこられたフォン人が移動先で発展させたということです。キリスト教と組み合わさったのも、信仰の弾圧を逃れるためであったと言われています。
ブードゥー教は教会や教義が存在しない民間信仰で、精霊の信仰が中心です。ブードゥー教の日には伝統的なドラム音楽や歌、ダンスを行い、酒(ジン)をふるまって祝うとのこと。
ベナン共和国ってどんなところ?
西アフリカ・奴隷海岸に面する途上国
ベナン共和国は西アフリカ、ギニア湾に面する熱帯の国です。綿花をはじめとする農業が盛んで、輸出品の半分以上を綿花が占めます。
17世紀ごろからはヨーロッパ人による奴隷貿易が活発になりました。そのため沿岸部は今でも奴隷海岸と呼ばれています。その後20世紀にフランスから独立し、何度も軍事クーデターを経験しながらも、1991年には現在の民主的体制となりました。アフリカで最も安定した民主主義国家の1つともいわれています。
ただ、経済状況は思わしくありません。経済成長を続けているものの、人口増加や格差の拡大が続いており、貧困や電力不足の状況が続いています。国民の半分は1日2ドル以下での生活を送っています。
水上集落・ガンビエ
海岸に近いノクエ湖には、ガンビエという水上集落が形成されています。警察署や学校なども全て水上にあり、2万人が暮らしています。村への唯一の交通手段は木製のボートです。
17世紀ごろから、奴隷になるのを避けるためにやってきた人々が形成したと言われています。アフリカ最大の水上村であり、「アフリカのベネチア」と呼ばれています。
基本データ
- 面積:11.5万平方キロメートル(日本の約3分の1)
- 人口:1,212万人
- 首都:ポルトノボ
- 言語:フランス語(公用語)、フォン語、ヨルバ語
- 宗教:キリスト教42.8%、イスラム教24.4%、ブードゥー教17.3%
参考文献など
画像:Unsplash(特記なき場合)
データブック オブ・ザ・ワールド 2022(二宮書店)
keynoters.co.jp
anydayguide.com
bbc.com
excelman.com
Wikipedia(ベナン)
Wikipedia(West African Vodun)