1月20日はギニアビサウ共和国の祝日「英雄の日」です。
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「英雄の日」はどんな日?
ともにアフリカの国であるギニアビサウとカーボベルデでは、1月20日を「英雄の日」として祝日としています。これは独立に貢献した全ての英雄を称える日ですが、特に両国の英雄であるアミルカル・カブラルの命日を記念するものです。
ギニアビサウは1446年から長きにわたりポルトガルの植民地でした。1956年にギニア=カーボベルデ独立アフリカ党(PAIGC)が結成され、カブラルはゲリラ運動の主導者となります。
カブラルは軍事訓練、食糧供給、医療などの効率的なシステムを確立していきました。独立戦争の末、ギニアビサウは1973年9月に独立を宣言し、翌年にポルトガルがこれを承認しました。
しかし、カブラルは1973年1月20日に暗殺されました。彼はギニアビサウの独立を見ることなく生涯を終えたのです。ギニアビサウの初代大統領には、遺志を継いだカブラルの弟が就任しました。カブラルは、アフリカで最も優れた反植民地主義指導者の一人とされています。
ギニアビサウ共和国ってどんなところ?
アフリカの西端・サバンナとマングローブの国
ギニアビサウはアフリカの西端に位置する熱帯の国です。サバンナや熱帯雨林におおわれた内陸部と、マングローブが広がる沿岸部、島しょ部からなります。
6月~11月は雨期ですが、12月~5月は貿易風によりかなり乾燥した気候が続きます。
農業や漁業が盛んで、米、カシューナッツ、えび、いかなどが主な生産品です。輸出の95%は食料品が占めています。
ただ国内の食料をまかなえるほどの生産ではなく、また他にこれといった産業がほとんどないため、世界で最も貧しい国の一つとされています。
カシューナッツに依存する経済
ギニアビサウはカシューナッツの生産が盛んで、世界6位の生産量を誇ります。カシューナッツの「カシュー」はギニアビサウの「カシュー地方」が由来とする説もあるそう。
輸出の大半はカシューナッツであり、人口の75%がカシューナッツ経済に依存しているとも言われています。
ちなみに、カシューナッツは木になる果実の種子の部分です。果肉の部分はカシューアップルと呼ばれ、ギニアビサウではジュースなどにもされているようです。
基本データ
- 面積:3.6万平方キロメートル(日本の約10分の1)
- 人口:197万人
- 首都:ビサウ
- 言語:ポルトガル語(公用語)、ギニアビサウ=クレオール語、バランタ語など
- 宗教:伝統信仰49%、イスラム教42%
参考文献など
画像:Unsplash(特記なき場合)
データブック オブ・ザ・ワールド 2022(二宮書店)
officeholidays.com
mintageworld.com
mofa.go.jp(PDF)
yoshi-p.co.jp
Wikipedia(Amílcar Cabral)
Wikipedia(Guinea-Bissau)