1月23日はインド共和国の祝日「ネータージーの誕生日」です。
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「ネータージーの誕生日」はどんな日?
インドのアッサム州、西ベンガル州などでは、1月23日が祝日となっています。これは、インドの独立闘争に名を残した、ネータージー・スバース・チャンドラ・ボースの誕生日を記念するものです。
ネータージーは、強い愛国心を持ち、インド各地で独立運動を率いました。戦時中の1942年には、捕虜となった英領インド軍の兵士を率いて、インド国民軍を結成しました。また1943年には、日本軍の占領下にあったアンダマン・ニコバル島に自由インドという臨時政府を樹立しました。
ネータージーという言葉は、ヒンドゥスターニー語で「尊敬するリーダー」という意味で、1945年にインド兵によって名付けられた言葉です。ネータージーは1945年に飛行機の墜落により亡くなりますが、その後もインドの自由運動に影響を与え続けました。
2022年からは、インド全体の祝祭である共和国記念日の祝賀にこの日が追加されています。ネータージーの誕生日を記念するため、1月24日からだった祝賀の開始日が変更されました。
インド共和国ってどんなところ?
世界2位の人口を持つ急成長国
インドは南アジアに位置し、中国、パキスタン、バングラデシュなどと国境を接する国です。人口は13億8,000万人(2020年)で世界2位となっていますが、国連の予測によれば2023年にも中国を抜いて世界1位になるとされています。
各地方を見ると、北部にはヒマラヤの山岳地帯、中部には熱帯のデカン高原、パキスタン近くには乾燥帯が分布しています。この多様な気候を活かし、農業が盛んにおこなわれています。西海岸などでは季節風による多くの雨を使ったコメの生産が、デカン高原では綿花の生産が有名で、いずれも生産量は世界2位です。
また経済的に有力な新興国であるBRICSの一角をなし、急速な経済成長を遂げています。バンガロールを中心としてICT産業が発達しており、これは ①英語を話す人が多いこと、②アメリカが夜の時間帯に昼間であること、③数学教育が充実していること、④賃金が安いこと などが原因だと言われています。
歴史ある幅広い文化
インドでは、紀元前2600年ごろからインダス文明が栄えました。世界四大文明のひとつです。インダス川の氾濫や季節風を活かした農耕が行われていました。
紀元前5世紀にはガンジス川のほとりで仏教が成立しました。他にも、バラモン教(紀元前13世紀)やヒンドゥー教(4世紀)が生まれました。現在のインドでは8割の人がヒンドゥー教を信仰しています。
ヒンドゥー教の特徴の一つとして、川での沐浴が挙げられます。ガンジス川の水は聖水とされ、多くのヒンドゥー教徒が川に入ったり、川の水を飲んだりします。また、牛の神聖視、ヨガによる修行、カースト制など多くの独自の文化を持っています。
インドは映画大国でもあります。年間制作本数は世界一で、ムンバイの映画産業は「ボリウッド」と呼ばれています。歌やダンスのシーンが多いことを思い浮かべる方も多いでしょう。世界で高く評価されている映画も多く、「スラムドッグ$ミリオネア」は2009年のアカデミー賞で作品賞を含む8冠を手にしました。
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基本データ
- 面積:328.7万平方キロメートル(日本の約9倍)
- 人口:13億8,000万人
- 首都:デリー
- 言語:ヒンディー語(連邦公用語)41%、ベンガル語8.1%など憲法に記載された22言語の他、1万人以上が話す言語が100
- 宗教:ヒンドゥー教79.8%、イスラム教14.2%、キリスト教2.3%、シーク教1.7%など
参考文献など
画像:Unsplash(特記なき場合)
データブック オブ・ザ・ワールド 2022(二宮書店)