1月24日はルーマニアの祝日「ルーマニア公国統一の日」です。
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「ルーマニア公国統一の日」はどんな日?
ルーマニアでは、毎年1月24日が祝日となっています。これは、1859年のこの日にルーマニア公国が統一されたことを祝う日です。
14世紀から、この地域にはワラキア公国とモルダヴィア公国が存在していましたが、1859年に合併し新たにルーマニア公国を形成しました。両国はオスマン帝国の支配下にありましたが、クリミア戦争(1853-56)でオスマン帝国とロシア帝国が疲弊したことにより、強い自治権を獲得し連合公国を成すことになったのです。
ルーマニアの画家で風刺画や歴史画を描いたテオドール・アマンは、この連合が宣言された様子を絵画に残しています(上の画像)。
この連合公国の形成はルーマニア史では「小統一」とも呼ばれ、のちの「大統一」の第一歩だったとされています。大統一とは、1918年にトランシルヴァニア地方などがルーマニアに統合されたことを指します。こちらも、統一の宣言が行われた12月1日が「大統一記念日」として祝日となっています。
ルーマニアってどんなところ?
東ヨーロッパ・自然豊かな多民族国家
ルーマニアはヨーロッパ南東部に位置し、ブルガリアやウクライナと面した黒海沿岸の国です。山地、丘陵地、平地がちょうど国土の3分の1ずつを占めます。黒海沿岸の肥沃な土「チェルノーゼム」を活かした農業が行われ、ひまわりの生産が多いのが特徴的です。
民族としてはルーマニア人が多いですが、先住民系・古代ローマ系・スラブ系・トルコ系・ゲルマン系など多くの民族の血が入った複雑な成り立ちを持ちます。
また、ルーマニアはワインの名産地でもあり、東欧のワイン大国と呼ばれます。ブドウ栽培に適した気候や土壌を持ち、厳しい法規制のもと良質なワインを生産しています。
手つかずの自然が残るドナウ・デルタ
南にあるブルガリアとの国境にはドナウ川が流れており、流れ着く先の河口にはドナウ・デルタが広がっています。ヨーロッパ最大のデルタ(三角州)であり、人の手がほとんど入っていない手つかずの自然が残っています。
1991年には世界自然遺産に登録されました。また生物圏保護区にも指定されています。
デルタの湖沼には45の淡水魚、300の鳥類が生息しているとされています。また現地に住む人は木製のカヤックで漁をして生計を立てているとのこと。
基本データ
- 面積:23.8万平方キロメートル(日本の約3分の2)
- 人口:1,924万人
- 首都:ブカレスト
- 言語:ルーマニア語(公用語)、ハンガリー語、ロマニ語、ドイツ語
- 宗教:ルーマニア正教86.7%、プロテスタント6.3%、カトリック4.7%
参考文献など
画像:Unsplash(特記なき場合)
データブック オブ・ザ・ワールド 2022(二宮書店)
officeholidays.com
Wikipedia(ルーマニア公国)
Wikipedia(United Principalities of Moldavia and Wallachia)
budouya.jp
Wikipedia(ルーマニア)
Wikipedia(ドナウ・デルタ)