1月26日はオーストラリア連邦の祝日「オーストラリアの日」です。
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「オーストラリアの日」はどんな日?
オーストラリアの建国記念日(アニバーサリーデイとも)は1月26日とされ、毎年この日が「オーストラリアの日」として祝日となっています。
1788年のこの日、ニューサウスウェールズ州のポート・ジャクソンにイギリス船の第一艦隊が到着しました。この際アーサー・フィリップ船長によってイギリス国旗が掲揚され、イギリスの植民地となったことを記念する祝日です。
この祝日は1788年の艦隊到着後すぐに定着し始めました。1830年代にはボート競技で競うのが人気だったとのこと。現在でも、シドニーではこの日にフェリーや帆船でのレースが開催されています。
独立後も祝日はそのまま残り、現在ではコンサートや花火大会、バーベキューなど多くのイベントが行われています。また近年では先住民のアボリジニについてのイベントも開催されており、オーストラリアの多文化主義を表す日にもなっています。
オーストラリア連邦ってどんなところ?
多様な気候・文化をもつ南太平洋の国
オーストラリアは世界で6番目に大きな面積を持ち、オーストラリア大陸、南部のタスマニア島などからなる国です。北部は熱帯気候ですが、内陸部は乾燥しており砂漠が広がっています。また南端には地中海性気候の地域もあり、国内で多様な気候が分布しています。
北東部の沿岸には世界最大のサンゴ礁であるグレートバリアリーフがあり、その長さは2,600キロメートル以上に及びます。サンゴやアオウミガメのほか、クマノミをはじめ1500種以上の魚が生息するなど、生態系の宝庫です。
オーストラリアは豊富な天然資源を持ち、石炭、原油、天然ガスいずれも多く産出します。鉄鉱石は特に多く産出し、世界の3分の1をオーストラリアが生産しています(世界1位)。リチウムや金、レアメタル各種も多く世界1位や2位を誇ります。
オーストラリアの鉱業の特徴は、坑道(トンネル)を掘らず地表を直接掘り進める「露天掘り」です。坑道を使う場合に比べコストを抑えて大量に算出できます。オーストラリアは安定陸塊の地域であり、地表近くに資源があるからこそ可能な方法です。
先住民アボリジニの文化と共生
オーストラリア大陸やタスマニア島で暮らしてきた先住民をアボリジニ(アボリジナル)といいます。彼らの先祖は5~12万年前にオーストラリアに到達したとされています。
地理的な特性ゆえに独自の文化が発達しており、ヨーロッパ人の到着前には、洞窟で暮らしブーメランでの狩猟を行っていました。
ただ、近現代のアボリジニは苦難の歴史を持ちます。ヨーロッパ人が持ち込んだ伝染病により人口は大幅に減少し、加えて意図的な迫害も行われました。西洋人の影響でアボリジニの人口は100万人(1800年ごろ)から7万人(1920年ごろ)まで減少したとも言われています。
20世紀後半にオーストラリアの人種差別政策(白豪主義)が撤廃され、時期を同じくして1967年にアボリジニの市民権が認められました。しかし弾圧に対し正式な謝罪がなされたのは2008年であり、イギリス人の入植開始から220年が経っていました。
基本データ
- 面積:769万平方キロメートル(日本の約20倍)
- 人口:2,550万人
- 首都:キャンベラ
- 言語:英語、中国語、イタリア語、ギリシャ語など
- 宗教:キリスト教63.9%、仏教2.1%、イスラム教1.7%
参考文献など
画像:Unsplash(特記なき場合)
データブック オブ・ザ・ワールド 2022(二宮書店)
officeholidays.com
Wikipedia(Australia Day)
Wikipedia(グレートバリアリーフ)
Wikipedia(露天掘り)
Wikipedia(アボリジニ)